トップページ>>一般質問>>平成27年6月一般質問
熊本県議会における:自由民主党:早田議員の『一般質問』
以前の質問で、菊池川流域には装飾古墳群や国宝、重要文化財があるが、地域全体を面として捉え、アピールすることが相乗効果がある旨提言した経緯がある。装飾古墳は明治時代に旧制鹿本中学校から発信されたことが先駆けとなっているが、その流れをくむ鹿本高校の考古学部に所属していた知事の菊池川流域の文化財に対する思いを尋ねる。
(知事):
考古学に触れた過去の経験が、郷土の宝である歴史や文化を守り、育む取り組みを進める原動力になっている。知事が会長である菊池川流域古代文化研究会の活動により、流域市町とともに菊池川流域の歴史の探究活動が行われてきた。今後も、県と地元が一体となって文化財を生かした地域の活性化を図ってまいる。
日本遺産は、点在する有形無形の文化財を地域やテーマごとに一括認定する制度で、認定には歴史的な価値や魅力を訴えるストーリーが必要となる。菊池川流域で日本遺産を目指す場合、複数の市町にまたがったストーリーが展開される必要性があるが、日本遺産に向けて菊池川流域で取り組むことについての評価と、日本遺産を目指す菊池川流域の市町への支援について、教育長に尋ねる。また、装飾古墳館ではもっと身近に古墳を理解できるような取り組みが必要と考えるが、装飾古墳館の対応について、あわせて教育長に尋ねる。
(教育長):
菊池川流域には、装飾古墳や鞠智城跡、菊池一族関連遺跡など、日本遺産を目指すポテンシャルがある。今後、流域市町の取り組みが具体化した場合は、県北広域本部等と連携し支援に努める。装飾古墳館では、子供たちに古墳を身近に感じてもらうため、装飾古墳の絵柄を活用した絵画教室の開催や古代米を使った給食メニューづくりへの協力など、社会科以外の授業の領域を含む対応も行っている。また、地元と協働したフットパスコースの設定や、大学と連携したスマートフォン向け文化財解説技術の導入も進めている。今後とも、装飾古墳を身近に理解し、楽しんで装飾古墳館を訪問する取り組みを、地域と一体となって進めてまいる。
少子化に伴い、児童にとって適切なスポーツ環境を確保するため、小学校の運動部活動を社会体育に移行する基本方針が打ち出された。社会体育移行が児童の成長にプラスになるとともに、地域の教育力の向上や活性化につなげていく必要がある。県教育委員会では、市町村教育委員会等に社会体育移行に関するアンケートを実施しているが、課題の解決と市町村、学校に対する支援および社会体育に移行した場合、学校の責任から各競技団体等に責任も移行することによる勝負偏重の指導や体罰などへの対応について、教育長に尋ねる。さらに、放課後の児童の受け入れ体制として放課後児童クラブなどがある。社会体育移行により児童クラブを利用する子供たちがふえることが予想されるが、放課後児童クラブの整備をどのように進めていくのか、健康福祉部長に尋ねる。
(教育長):
アンケート結果では、賛成意見が多かったものの、指導者の確保や保護者の送迎等の負担、活動の開始時間が遅くなるなどの課題が挙げられた。これらの課題に対応するため、各市町村に設置する委員会の開催やコーディネーターの設置の経費助成など、市町村の取り組みを支援してまいる。また、県体育協会や各競技団体と連携し、勝利至上主義による行き過ぎた指導の防止や体罰の根絶に向けて、指導者の資質向上のための研修会開催など、適正な指導の普及啓発をより一層図ってまいる。
(健康福祉部長):
社会体育が始まる時間までを過ごすために、放課後児童クラブを利用する児童が増加する可能性があるが、今後、市町村教育委員会において設置される社会体育移行を進めるための委員会に、市町村の子育て部門も参画して、児童の放課後の過ごし方への影響の有無や対応について十分協議するよう、市町村に適切に助言してまいる。
本県の茶の価格は、以前に比べて大幅に下落している状況である。茶生産農家が経営を継続するためには、生産者の収益確保につながるような取り組みや、新たな需要が見込まれる分野への取り組みなどが重要である。そこで、ユネスコの無形文化遺産に選定された和食にお茶も含めての切り口とした世界に向けた情報発信、国際スポーツ大会における外国人来訪者へのお茶のPRや、アジアでの抹茶お菓子ブームを追い風として、加工原料用としても需要が高まっている抹茶について、消費者が求める特徴のある抹茶をつくることができれば、付加価値もつくのではないかと提案する。ついては、今後の茶生産者の収益確保をどのように図っていくのか。また、新たな需要拡大の取り組みについて、農林水産部長に尋ねる。
(農林水産部長):
生産者の収益確保については、主要産地の中核的な担い手農家40戸を対象として、県とJAの指導員による重点的な技術指導に取り組むほか、茶スペシャリストによる現地指導を導入して、消費者が求めるお茶づくりに取り組む。また、JA経済連にコーディネーターを配置し、県内外の茶商とのきめ細かな取引を可能とする仲卸機能の強化を図ってまいる。お茶のPRについては、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会や国に対し、選手村や競技会場におけるお茶の提供、日本茶の体験の実施を要望した。今後、本県で開催されるラグビーワールドカップ、女子ハンドボール世界選手権大会においても、関係者と連携し、くまもと茶のPRに取り組む。抹茶の生産については、関係団体や生産者と十分に協議をしながら、可能性を探ってまいる。
  • (1)住民の避難への対応
  • (2)土砂災害警戒区域の指定
  • (3)土砂災害危険住宅移転促進事業
6月10日から11日にかけての大雨では、31万人を対象に避難勧告等が出されたが、実際の避難者は約300人である。避難勧告等対象者数と実際の避難者数に相当の開きがあるが、避難勧告の発令と住民避難のあり方について、どのように考えているか。また、土砂災害警戒区域等にある避難所に避難することは危険であるが、土砂災害警戒区域とまだ指定されていない危険箇所に避難所が現在どれぐらいあるのか、その対策をどう考えているのか、知事公室長に尋ねる。次に、土砂災害警戒区域の指定について、区域指定が進まない背景には、予算確保が難しいこと、住民への説明に時間がかかることなどが挙げられているが、土砂災害警戒区域指定の進捗状況及び指定完了に向けての今後の取り組みと土砂災害危険住宅移転促進事業に関する対象件数の予測、住宅の移転による地域への影響および土砂災害ハード対策への影響の有無について、土木部長に尋ねる。

(知事公室長):
勧告の発令と避難者数との開きの原因として、市町村が最悪の事態を想定して、より安全を考慮した避難勧告等が行われたことやまだ大丈夫といった住民自身の意識などが挙げられる。このため、より適切な避難等のあり方について、今後市町村と研究してまいる。また、市町村が指定している避難所は、昨年8月末現在、土砂災害警戒区域内で61カ所、うち特別警戒区域内には7カ所ある。さらに、今後、土砂災害警戒区域への指定が想定される箇所に102カ所ある状況。山間部が多い市町村などでは、土砂災害危険箇所内の施設以外に避難所となり得るような施設がない場合もあり、そのような地域では、公民館などの公共施設の新設、改修等を行う際には、避難所としても使用可能となるような整備や既存避難所への擁壁の設置などを働きかけてまいる。

(土木部長):
土砂災害警戒区域の指定区域数は約1万9,000区域あり、その指定率は5月末現在約53%である。来年度までに残りの約9,000区域の指定完了を目指し、執行体制の強化に努める。土砂災害危険住宅移転促進事業の対象住宅数は、最終的には2万戸程度になると予測している。地域への影響については、市町村が同一市町村内や近隣の安全な場所への移転を促すこともできることから、必ずしも人口流出にはつながらないと考える。ハード対策については、住宅移転が進めば、ハード対策が必要な区域の減少につながり、より集中的にハード対策を進めることが可能となる。
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