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熊本県議会における:無所属改革クラブ:早田議員の『代表質問』
(1) 政令市誕生後の県土ビジョンについて
(2) 稼げる農業に向けた取組み
(3) 雇用対策について
(4) 医師確保対策について
(5) 熊本県建設産業振興プランの策定について
    県立教育センターの有効活用(要望)
    県道津留鹿本線(鹿本町御宇田)の用地取得(要望)
政令市誕生後の県土ビジョン

(1) 「政令市誕生後の県土ビジョン」
過疎地域の少子高齢化が急速に進み、再生不可能になる地域がふえる危機感、中山間地の多面的機能を将来的に誰が管理するのかという不安、さらに、20 年後の県推計人口は約151万人とされ、人、物、金の経営資源が政令市になる熊本市に集中し、県全体がいびつな姿になりはしないかという3つの危機感がある。知事は「政令市効果を全域に波及させるとともに、過疎地域や中山間地域を含めた政令市以外の地域振興に重点的に取組むといった視点が必要。」と答弁しているが、政令市効果とは何か。また、企画振興部が地域の現状と課題把握調査をしているが、結果分析はされたのか。さらに、県土ビジョン策定状況とスケジュールについて、以上3点を併せて知事にお尋ねする。

(知事):九州新幹線全線開業、政令市移行に伴い、熊本市の都市ブランドは高まり、飛躍的な発展につながる可能性がある。また、熊本市がまちづくりの権限を一元的に行使できることになり、効率的で効果的なまちづくりが期待できる。こうした中で、交流人口増加などの経済効果を県内全域に波及させることが県の責務であり、県内の雇用機会拡大や定住人口増加などにつなげるかが重要と考える。次に、県内市町村は、少子高齢化や人口減少、長引くデフレ経済の中で、農林水産業の6次産業化やブランド化、アジアをターゲットとした観光振興、定住促進のための住宅整備など、地域の特色を生かしながら取組んでいる。こうした取組みや自主的な地域づくりをさらに後押しするため、地域振興の新たな仕組みづくり等の検討を指示している。最後に、政令市移行後の県土ビジョンについては、市町村長などからの聞き取り調査結果を踏まえ、政令市効果を県内全域に波及させるために県が果たすべき役割等を庁内で議論を重ねており、今後、地元市町村とも十分議論を深め、熊本市の政令市移行までには示したい。
稼げる農業に向けた取組み

(2) 「稼げる農業に向けた取組み」
熊大法学部の朝田准教授の県民経済計算分析で、2000年から2007年の本県農業総生産の落込みが九州で最も著しいと新聞報道された。産出額では、収量増だけでなく、ブランド力のある産品をPR・開発できているかという問題がある。昨年2月の質問でブランド推進を標榜する組織についてお尋ねし、4月にくまもとブランド推進課が設置されて1年半経つが、いまだに農林水産部かブランド推進課か、どちらが農産物のマーケティングをしているのか解らない。そこで、マーケットオリエンテッドの農政とは、どの部署が担当しどう取組むのか知事にお尋ねする。次に、本県農業の特徴を踏まえ、その課題と対策をどうお考えか。また、保温資材補助等支援の成果をどう分析しているか。さらに、今後本県が取組む農業スタイルについて、併せて農林水産部長にお尋ねする。

(知事):稼げる農業のためには、消費動向に対応したマーケットオリエンテッドによる農産物づくりが大切であり、生産部門とマーケット部門の密接な連携が重要と考える。今年度新設した農産物流通企画課は、消費地情報収集と産地への提供、流通業界等に対する売込み、商談会開催など、総合的な流通支援業務を行い、くまもとイチ押しブランドづくりを推進している。ブランド確立には、県産品、観光、文化等を含めたイメージの一体的PRが効果的であり、くまもとブランド推進課が、県全体の旗振り役として、各部連携のうえ、認知度向上や国内外への情報発信等に努めている。

(農林水産部長):
本県は、施設園芸農業が日本一盛んであり、冬場は、ビニールハウスで重油暖房機を使用して野菜や花卉等を栽培している。原油価格高騰に伴い、緊急的に保温資材導入支援などを行い、ハウスの重油使用量は約2割節減できた。今後、新エネルギー活用、省エネルギー機械や資材導入で、さらなる生産コスト削減を目指す。本県では、園芸、畜産、米・麦等多彩な農業がバランスよく展開されており、今後とも本県農業の特徴を生かし、稼げる農業の実現に取組んで参る。
雇用対策について

(3) 「雇用対策について」
まだまだ厳しい雇用情勢の中で、県は、知事を本部長とする緊急雇用対策本部を設置し、金融面、生活支援、雇用創出対策等に取組んでいる。このうち、常用雇用を生み出す目的で実施している「ふるさと雇用再生特別基金事業」は、現段階でどの程度常用雇用につながっているのか、また、今後の見通しについてお尋ねする。次に、基金事業が終了する平成23年度以降、県独自にどのような対応を考えておられるのか、これまでの取組み事業の検証の必要性を含めてお尋ねする。次に、高卒未就職者を初めとするジョブカフェくまもとの就職支援の現状と今後の対応について、以上3点を併せて商工観光労働部長にお尋ねする。

(商工観光労働部長):
ふるさと雇用再生特別基金事業により、本年3月末段階で既に46人が正規雇用となっており、引き続き、より多くの正規雇用につながるよう、受託企業に対して働きかけて参る。基金事業終了後の対応について、事業は国の交付金を財源としており、国の対応がなければ継続は難しい。雇用情勢に応じて、国に基金事業継続を働きかけるのはもとより、新たな雇用創出に向けて、リーディング産業振興や戦略的企業誘致に取組んで参る。ジョブカフェくまもとの昨年度利用者は2万6,782人、就職決定者は942人となり、前年度より大きな伸びとなっている。厳しい雇用情勢が続くが、ジョブカフェくまもとやジョブカフェ・ブランチにより、就労相談と支援を行い、一人でも多くの若者の雇用に結びつけて参る。
医師確保対策について

(4) 「医師確保対策」について
県民がその地域で安心して暮らし続けるためには、医療の充実が重要になってくる。本県の医療機関従事医師数は年々増加しており、人口10 万人当たり全国平均212.9人を上回る244.4人になっているが、熊本圏域が367.9人と、熊本市への集中が顕著であり、医師偏在による地域の医師不足が深刻な状況にある。県は、どの地域にどの専門医、あるいは総合医が必要なのかを把握する必要があると思う。そこで、県全体の医療提供体制の実態をどのように把握しているのか。次に、県北地域の医師不足を解消するための取組み内容とその成果について、最後に、本県地域医療体制の中で、総合医の役割は大変ありがたい存在であり、本県における総合医を育成するための取組みについて、以上3点を併せて健康福祉部長にお尋ねする。

(健康福祉部長):
平成16年4月に医師研修制度が変更され、大都市圏の有力病院に研修医が集中し、地方の国立大学医学部の研修医が減少したことが、地方の医師不足の大きな要因となっている。医療提供体制の実態把握は、厚労省の全国調査やドクターバンク等により把握をしている。医師確保は、医療対策協議会の意見をいただきながら、熊大寄附講座からの派遣やドクターバンクにより21名の医師を確保した。県北地域には、寄附講座から9名を公的病院等に派遣し、ドクターバンクにより波野診療所に1名が就業した。総合医養成は、本年度、基幹型臨床研修病院9カ所に対し、総合医養成臨床研修プログラムの作成を支援し、受講する医師を11月から募集する。医師確保については、国による抜本的対策の推進が必要として、国へ提案を行っている。地元市町村と連携を図りながら、医師確保対策により一層尽力して参る。
熊本県建設産業振興プランの策定について

(5) 「熊本県建設産業振興プランの策定」について
現行の建設産業振興プランが平成16年に策定されたが、現在、プラン全体の見直し時期に来ている。現プラン策定から7年で建設産業を取り巻く環境が大きく変化し、建設産業は衰退しているのが実態であり、プランの成果について総括した上で新プランを策定する必要があると思う。そこで、本年度、建設業者が抱える現状と課題等の調査を実施しているが、調査結果をどう分析し、新プランにどう反映させるのか。次に、現プランは7年間の期間設定であるが、新プランの期間設定はどうするのか。また、新プランはいつ発表するのか、以上3点を併せて土木部長にお尋ねする。

(土木部長):
業者アンケート結果や意見からは、公共事業減少の中で、業界の過剰供給構造や競争激化を背景に、売上減少や利益率低下による経営基盤弱体化、技術者の確保・育成の困難さ等の課題が明らかになった。新プランでは、経営相談充実や総合評価方式推進等による経営力・技術力向上、合併等による経営基盤強化、若手技術者確保・育成等支援が振興の柱になる。新プランの設定期間は、来年4月からの5年間を予定し、年内を目途に策定、公表したい。なお、当初3年間の具体的支援策を来年3月を目途に取りまとめ、社会経済状況に合わせて、適宜見直して参りたい。
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