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熊本県議会における:無所属改革クラブ:早田議員の『代表質問』
(1) 知事の政治姿勢について
(2) 地方自治制度改革に対する考え方について
(3) 財政状況に対する認識について
(4)−1、2 1:政令市誕生後の県の姿 2:政令市誕生後の県土ビジョン
(4)−3 教育の地域間格差について
(5)−1 1:荒瀬ダム問題の今後の対応 2:企業局の今後のあり方
(6)−1〜3 農林業の取り組みについて
(7) 鳥獣被害について
(8) ブランド戦略について
(9)−1 雇用問題について
(9)−2 高校生の就職について
(10)県立高校入試制度(前期・後期選抜入試)について
    地域医療再生基金を活用した医師確保対策の推進(要望)
    県立高校における農業の担い手育成(要望)
    知的財産活用戦略(要望)
知事の政治姿勢について

(1) 「知事の政治姿勢について」
知事は、マニフェストにおいて「県議会の各政党・各会派とは等距離の関係で臨み、根回しを排除し、緊張感のある良好な関係を築きます。」と、その任期中の政治姿勢を明確にされています。知事がマニフェストにこの項目を入れた真意と、今後どのような政治姿勢で議会と向き合っていこうと考えておられるのか尋ねる。

(知事):執行部と県議会は、県政を支える車の両輪である。各政党、各会派とは等距離であるべきと考えている。私のこのような政治姿勢は、マニフェストにおいても明らかにしているとおり。今後とも、誠実かつ公平なスタンスを貫き、県議会の皆様との緊張感ある良好な関係の構築に努めてまいりたい。
地方自治制度改革に対する考え方について

(2) 「地方自治制度改革に対する考え方について」
1.現在の政府の一連の地域主権改革の動きについてどのように評価しておられるのか。
2.現在の地方自治法を含めた地方自治制度についてどのような課題があると認識しておられるのか。
3.地方行財政検討会議で進められようとしている新たな制度設計に対し、どのようにコミットしていこうと考えておられるのか。
4.自立と分散で日本を変えるふるさと知事ネットワークが設立されたが、このネットワークにおいては、どのような活動をしようと考えておられるのか。以上4点知事に尋ねる。

(知事):
1.改革の実現に向けては、国と地方の協議の場などを通じ、地方の意見をしっかりと反映させていくことが重要と考えている。
2.国と地方の役割を整理し、それに応じた権限と財源を移譲、また、住民の意思が行政に確実に反映される体制を整備していくことも必要と考える。
3.参加型民主主義を進めるための住民参加のあり方や国と地方の関係のあるべき姿などについて検討を進めており、今後、地方行財政検討会議に対し、具体案を提案してまいりたい。
4.本県の取り組みや他県の先進的な施策について、ともに学び合う中から、地方から新しい政策を発信し、国に対し提案していけるよう活動してまいる。
財政状況に対する認識について

(3) 「財政状況に対する認識について」
1.本県の場合、これまでの経済対策に伴う基金事業等の国からの予算がなかったと仮定した場合、実際に新年度の当初予算というのは、大体どの程度の予算規模になったと想定されるか。
2.財政再建戦略をもとに財政健全化へ取り組んでこられているが、実際に、戦略策定以後、本県の財政構造の体質改善はどの程度進んだと考えておられるのか。
3.財政再建戦略策定時の想定よりもさらに、状況は悪化し、前提条件が変わってしまった現在の状況を考えると、財政再建戦略の見直しが必要であると思うが、いつごろ見直されるつもりか。
4.職員の財政再建への意識が低下しないように、知事を筆頭に、職員一丸となってさらなる意識改革に取り組む必要があると考える。財政再建に今後取り組むに当たっての決意と覚悟について。以上4点知事に尋ねる。

(知事):
1.経済対策に伴う基金事業がなかったと仮定した場合、平成22年度当初予算の規模は6,945億円程度となり、現在提案している予算案と比べ、210億円程度の減となる。これは、中期財政見通しで試算していた平成22年年度予算規模とおおむね同じ水準となる。
2.職員数の削減、公共事業や補助金の見直しなど、財政再建戦略に掲げた取り組みを着実に進めてきたが、長引く景気低迷により、財源不足は拡大している。そのため、平成22年度予算編成過程において、歳出、歳入全般にわたるさらなる見直しに取り組んだ。
3.平成23年度以降の財政見通しについては、国の動向等を見きわめた上で、平成22年9月ごろを目途に、見直し、公表を行う。
4.平成24年度には財源不足を解消し、財政再建を何としてもなし遂げるという覚悟で、私が先頭に立って、職員とともに全力を尽くしてまいる。
政令市誕生後の県の姿について

(4)−1、2 「1:政令市誕生後の県の姿 2:政令市誕生後の県土ビジョン」
1.熊本市の政令市移行に向けて県から市への事務移譲の一つとして、県からの人的支援が必要であると思うが、このような課題も含め、事務権限移譲をどのような方針で進められていくのか、知事に尋ねる。
2.政令市誕生後の熊本市へ一極集中など今後都市部に人口が集中する傾向が予想され、都市部以外では過疎化が進み、県全体がいびつな姿になるのでは懸念している。そのため、県としての政令市誕生後の県全体のビジョンを示すことが必要と思うが、県土ビジョンを策定するといった考えをお持ちか知事に尋ねる。

(知事):
1.権限移譲に当たっては、政令市として円滑なスタートができるよう、人的支援を初め、できる限りの支援を行っていきたいと考えている。
2.政令市誕生は、人口や経済、雇用など、さまざまな地域間格差の問題を含め、県として取り組む課題や目指すべき方向を考える契機であるとも思っており今後、政令市誕生後の県が果たすべき具体的な役割も含めて検討してまいる。

(4)−3 「教育の地域間格差について」
政令市誕生により、教職員の人事権が県教育委員会から熊本市教育委員会へ移譲されれば、熊本市においては、独自の採用が可能となり、熊本市単独で均衡のとれた教職員の配置ができることとなる。一方、統廃合をしている市町村では、均衡のとれた教職員の配置が今後できにくくなるのではないか、また、学校の数が減れば、教職員の採用数も減り、教育の地域間格差が生じるのではないかと懸念をしている。地域間格差を生じないためにどのような措置をとられようと考えておられるのか、今後の対応について、教育長に尋ねる。

(教育長):
政令市も含めた県費負担教職員の定数は、いわゆる標準法で学級数に応じて定められており、政令市移行後においても、熊本市を含め、県下同一の基準で配置される。特定の市町村において、教員の配置が手薄になったり、年齢構成のバランスが極端に崩れたりすることはなく、その観点における地域間格差は生じないと考えている。今後とも、熊本市を含め市町村教育委員会と十分連携を図り、県下全体の教育水準の維持と教育の公平性の確保に努めてまいる。
荒瀬ダム問題について

(5)−1、2 1:荒瀬ダム問題の今後の対応 2:企業局の今後のあり方
1-1.地元漁協の同意を得ない水利権申請に踏み切られたが、法令に違反していないとしても、地元意見を無視した申請について、民主的な手続だったと思うのか。
1-2.荒瀬ダムを撤去した場合、残りの7つの発電所を維持していくために、一般会計から資金投入、貸し付けをする可能性があるのかないのか。
1-3.荒瀬ダム撤去による発電収入が減収になれば、企業会計の中で徹底した経費節減の努力をする必要があると思うが、企業局職員の人件費カットを考えるおつもりはあるのか。また、今後具体的にどのような経費節減の努力をしていこうと考えておられるのか。以上知事に尋ねる。
2.荒瀬ダムの撤去に伴い企業局の事業規模は縮小されるが、例えば企業局のあり方検討委員会等の検討組織を設置し、今後の企業局の存廃も含めたあり方を直ちに検討すべきと考えるが、知事の方針を尋ねる。

(知事):
1-1.地元の住民の方々に撤去方針や水利権の申請について説明を行い、河川法の規定にのっとり、水利権の申請を行った。私自身は、民主的な手続により進めてきたものと考えている。
1-2.深刻な県財政の状況では、一般会計から多額の資金投入は困難。可能性のあるあらゆる財政支援を国に求めてまいる。残る7発電所についても、一般会計からの資金投入をすることなく運営できるよう、計画的な経営に努めてまいる。
1-3.経営の規模に応じた組織体制の見直しやそれに即した人員配置を行うことにより、総人件費の圧縮に努める。また、その他の経費節減についても取り組みを徹底してまいる。
2.企業局の今後については、電気、工業用水道、有料駐車場の各事業の状況や将来の経営の見通し、他県の状況等も参考に考えてまいりたい。
農林業の取り組みについて

(6)−1〜3 1:遊休農地のフル活用 2:農業から見た農商工連携 3.県産材の需要拡大
1.熊本県の耕作放棄地面積は、今後とも中山間地を中心にふえていくことが予想される。平成23年度の数値目標である耕作放棄地解消面積800ヘクタールと非主食用米作付面積の1,028ヘクタールの達成に向けての今後の取り組み方針について、知事に尋ねる。
2.平成20年5月、国は、農商工連携等促進法を制定し、農林水産省、経済産業省が一体となって、農商工連携の促進を始めた。熊本の現状を見ると、農業部門から商工部門に対しての主体的な参加が少ないように感じられ、製品づくり等にもっと農業者からの視点が欲しいように思われる。農業者の視点を取り入れた農商工連携について、今後どのように進められていくのか、農林水産部長に尋ねる。
3.農林水産省が策定した森林・林業再生プランでは、木材の自給率を10年後に2倍にすると示されており、県としても、今以上に積極的に県産材の需要拡大に取り組む必要があると考えるが、今後の取り組みについて、農林水産部長に尋ねる。

(知事):
1.耕作放棄地の解消を図っていくべき地域について、農地本来の機能が発揮できるよう再生させてまいる。また、休耕田の活用において、米粉用・飼料用米、しょうちゅう用米の産地づくりなど非主食用米の作付拡大に、引き続き積極的に取り組んでまいる。これらの取り組みにより、目標数値を達成し、遊休農地のフル活用を進めてまいる。
(農林水産部長):
2.加工などにより農産物に付加価値をつけ、販売につなげるため、新年度から、商工業者とも連携しながら、モデル事業の実施、全国に通用する新商品の開発、新たな販路開拓など、農産物加工販売に積極的に取り組んでまいる。
3.木造住宅の普及促進に向けて、テレビコマーシャルの実施。県内各地で進められている特色ある家づくりを支援。新商品開発や木材の新たな使い方の提案を積極的に進めてまいる。さらに、率先して公共施設の木造化を加速化するとともに、木造化が民間施設へも広がるよう、普及啓発に取り組むこととしている。
鳥獣被害について

(7) 鳥獣被害について
鳥獣による農産物の被害情報のある市町村に対して、県は、被害防止計画を作成するよう働きかけてこられたが、これまでの交付金事業を活用した取り組み状況はどのようになっているのか。次に、鳥獣被害防止総合対策事業について、平成22年度から、鳥獣被害防止総合対策交付金として、国の直接採択事業から市町村に県を経由する交付金事業となり、今後、県から市町村に被害防止についての助言、提言がなされていくことになると思うが、県においては、市町村と協議の場を設け、県下全域に被害が増大している現状を早急に改善する必要があると考えるが、農林水産部長の見解を尋ねる。

(農林水産部長):
県では、被害防止計画が着実に実行されるよう、被害防止対策の指導員養成や国の事業の積極的な活用を働きかけてきた。その結果、平成20年度は8市町村、平成21年度には16市町村が鳥獣被害防止総合対策事業を実施している。鳥獣類は広域に行動するため、近隣市町村の連携が重要であり、県しては、情報交換や意見交換の場を設けて、市町村相互の連携強化を推進してまいる。さらには、電気さくの設置や箱わなによる捕獲、住民への意識啓発など、地域ぐるみの総合的な取り組みを進めるため、鳥獣害対策の専門家を招聘し、その中核となる指導員の技術力アップに向けた研修会を実施する。
ブランド戦略について

(8) ブランド戦略について
1.知事は、稼げる県を実現するために、就任以来、豊かな水にはぐくまれた農林水産物を初めとする県産品のブランド化に力を入れておられるが、くまもとブランドの認知度を向上させるためにはどのようなことが必要と考えておられるのか知事に尋ねる。
2.くまもとブランドの推進に取り組むための体制の整備として、昨年4月にくまもとブランド推進課が設置された。これまで、くまもとブランド推進課が、くまもとブランドの推進にどのような役割を担い、どのような取り組みを行ってきたのか、また、今後どのような戦略で取り組んでいくのか、今後の方針について、商工観光労働部長に尋ねる。

(知事):
熊本のイメージを定着させるために、それぞれの県産品が持つストーリー性を伝えていくことや県民一人一人が熊本を愛し、誇りを持ち、熊本らしさを明快に発信していくことが重要ではないかと思う。そういう県民の思いを結集して、今後ともくまもとブランドの認知度向上に精いっぱい取り組んでまいる。
(商工観光労働部長):
発足以来、知事の国内外におけるトップセールスを初め、くまもとロゴの活用の呼びかけ、ブランドづくりに関する講座の開催、県外でのPR、熊本フェアの開催、輸出支援機関・団体の連携強化のためのネットワークづくりなどに取り組んできた。これまでの取り組みの成果を生かし、本県の認知度向上のための情報発信と県産品の振興、販路拡大を重点的に、さらに拍車をかけてまいる。
 
雇用問題について

(9)−1雇用対策について
1.ふるさと雇用再生特別基金事業、緊急雇用創出基金事業の緊急雇用対策により、現在までにどの程度の雇用が創出されているのか。
2.常用雇用を生み出すことを目的として実施されるふるさと雇用再生特別基金事業により、どの程度常用雇用につながっていくのか、今後の見通しについて。
3.雇用対策の基金事業が終了した後に、県としてどのような対策を考えているのか。以上3点について、商工観光労働部長に尋ねる。

(商工観光労働部長):
1.基金を活用した雇用創出は、年度末までに中高年齢者を中心に約4,700名の雇用を創出する見込みとなっている。
2.ふるさと雇用再生特別基金事業の実施による正規雇用の創出は、昨年11月に調査したところ、現段階で新規雇用者の約3割について、事業終了後に正規雇用に移行する見込み。
3.公共職業安定所に配置している地域雇用対策推進員による求人開拓や全ての地域振興局にジョブカフェ・サテライト員の配置、県南拠点としてジョブカフェ八代の設置など、きめ細かな就労支援に取り組んでまいる。

(9)−2高校生の就職について
1.高卒者の3年以内の離職者が多い。さまざまな要因が考えられるが、中長期的には、働くことの意義や職業に対する意識を学校で学ばせていくことが必要と考える。こうした現状を踏まえ、教育現場において、具体的にどのような取り組みが必要であると考えているのか、現状認識と今後の対応について。
2.厳しい経済状況の中、高校生の就職未内定者が増加しており、就職支援を行うキャリアサポーターの役割は重要と思う。県として、未内定者をふやさないためにもキャリアサポート事業の充実を図る必要があると考えるが、今後の対応について。以上2点教育長に尋ねる。

(教育長):
1.勤労観や職業観をはぐくむことが大切であると考え、キャリア教育を推進しているおり、高校段階においては、在学中における就業体験を充実させ、高校卒業後、社会生活、職業生活への円滑な移行ができるよう、しっかりと取り組んでまいる。
2.学校の進路指導主事とキャリアサポーターの情報交換の場を設けるなど、制度の充実を図っているところ。現在の厳しい就職状況を踏まえ、キャリアサポーターをさらに増員することを考えている。
県立高校入試制度(前期・後期選抜入試)について

(10)県立高校入試制度について
中学校や県立高校、各教育事務所に対するアンケート調査を実施されたが、アンケート結果をどのように分析され、その分析結果をもとに現行の入試制度についてどのように評価されているのか。次に、昨年9月に教育長が答弁された検討委員会というものは、いつ設置され、どのような議論がなされてきたのか、さらに、年度内に方向性を示すと答弁された入学者選抜制度について、今後の方向性を具体的にどのように考えておられるのか。また、現行の入試制度の導入によって、具体的にどのような特色が進んだと考えているのか。以上、教育長に尋ねる。

(教育長):
アンケートの結果は、昨年9月に取りまとめ、公表している。複数の受験機会が保障されたこと、受験生の多様な能力、適性が評価されていることなど、高校1年生と保護者には一定の評価が得られていると考えている。高等学校入学者選抜制度検討プロジェクト委員会は11月に開催し成果と課題を分析し、今後の方向性等についてこれまで検討してきた。高校の特色化については、すべての高校において顕著な成果があらわれているとは言えないというふうに受けとめている。こうした現制度の成果と課題を総合的に判断し、今後、現行の入試制度について、見直しの方向性をもって検討を進めてまいりたい。
◆早田順一 事務所◆
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