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熊本県議会における:早田議員の『一般質問』
公文書管理について

(1) 「公文書管理について」
公文書の作成や保存のルールを定めた公文書管理法が2011年4月から施行されることを受けて、各地方自治体においても、公文書の保存及び利用の仕組みを構築していく必要が生じている。政府の公文書管理の在り方等に関する有識者会議の最終報告では、「国民に対する説明責任を果たすために必要不可欠な共有財産である。」と指摘している。しかし、第2次世界大戦で多くの公文書が失われたうえ、我が国の公文書管理体制は見劣りするという海外からの指摘もある。公文書管理法には、地方自治体に対して、公文書の適正な管理に必要な施策を策定し、これを実現するよう努めなければならないと定められているが、すでに公文書管理の取組みを強化し、公文書館等の整備を検討しているところもある。年数を経た紙資料は、永遠に保存できるものではないうえ、劣悪な保存状況にあるものも多く、本県での保管の状態が大変心配される。公文書の管理は、これから検討すべき大きな重要な課題であり、県と市町村が協力をして検討することが必要と考えるが、公文書の管理のあり方をどう考えるか。

(知事):行政文書は、後世の県民に対する説明責任を果たすための必要不可欠な財産で、その適切な管理は、民主主義の基本である。今後の行政文書の管理のあり方のポイントは、まず後世の検証のためにできる限り保存すべきであり、次に、歴史的に価値がある文書は、適切に保存、利用していくためのルールが必要と考える。外部有識者で構成する行政文書等管理のあり方検討委員会には、幅広い議論をお願いし、その上で、来年6月ごろを目途に提言をいただきたい。
林業振興におけるカーボン・オフセットの取組みについて

(2) 「林業振興におけるカーボン・オフセットの取り組みについて」
本県の温室効果ガスの削減目標を達成するためには、排出削減8.1%のほか、森林吸収で8.1%が必要である。鳩山首相は、2020年の目標を、1990年比25%削減と打ち出したが、その中には海外からの排出枠や国内の森林吸収量も含まれている。全国では、各地で企業の森づくりを社会的に評価する仕組みづくりや企業などがみずから出す二酸化炭素等を自主的に埋め合わせるカーボンオフセットへ活用する取り組みが進展している。  これからの低炭素社会の実現のためには、中山間地等の山村特有の資源である森林を生かしたカーボンオフセット制度が注目されている。そのひとつは、国内クレジット制度で、中小企業や農家等が二酸化炭素の排出抑制に取り組み、その削減量を、大企業等の目標達成に活用する。もう一つは、オフセット・クレジット制度、通称J―VER制度で、企業等がみずからでは削減困難な量を、他の企業等が削減した量や、森林の吸収量を買い取り、埋め合わせをする。これは、森林県の財産を生かして外貨を稼ぐ新手の地産外商として注目を集めている。これらの制度を利用すれば、県有林や市町村有林の活用で自治体に収入が入りながら、企業の社会貢献活動にもつながり、現場の山の手入れも進むと考える。ついては、次の2点を尋ねる。
1.平成20年12月に策定された企業・法人等との協働の森づくりに関する指針に基づき、ことし2月に、日本たばこ産業と湯前町が協定を結んだが、今後の取組みをどのように進められるのか。
2.国内クレジット制度とJ―VER制度に積極的に取り組む必要があると考えるがどうか。

(農林水産部長):
1. 今後、協定締結をふやしていくために、制度を周知するとともに、県職員による個別企業への直接訪問等、積極的なPR活動を展開する。また、二酸化炭素吸収量の証明方法を厳密にするなど、この制度がカーボンオフセットに適したものになるよう努めてまいる。
2. 県有林をモデルとしてJ―VER制度に取り組み、制度の積極的な普及に努める。また、関係者に対する国内クレジット制度の周知を図ってまいる。
消防組織の広域化について

(3) 「消防組織の広域化について」
平成18年6月の消防組織法の一部改正に伴う市町村の消防の広域化に関する基本方針によると、管轄人口が30万人以上の規模が適当とされている。本県では、平成18年11月から広域化の必要性や組み合わせが検討された結果、城北ブロック、中央ブロック、城南ブロック、天草ブロックの4ブロックが決定されたが、城北ブロックは、足並みがそろわず大変難航している。ついては、次の2点を尋ねる。
1. 今後も4ブロックで協議を進められるのか。
2. 城北ブロックの進捗のため、今後どのような対策をとられるのか。また、消防本部の広域化とあわせて、消防団の活性化が必要だが、県内の消防団員数は全国で最も減少している。

ついては、次の2点を尋ねる。
3. 消防団員確保のためにどのような取り組みをされているのか。
4 .地域住民による自主防災組織の設立を推進する必要があるが、現在の状況と今後の強化対策はどうなのか。

(総務部長):
1. 県消防広域化推進計画に基づき、引き続き、4つのブロックでの広域化を目指してまいる。
2. 関係消防本部間での協議促進や市町村への説明を実施するとともに、普及啓発にも力を入れている。できるだけ早く協議会発足につながるよう努める。
3. 女性消防団員や機能別団員制度の導入を促進するなど、市町村と連携を図りながら、団員の減少に歯どめがかかるよう取り組んでまいる。
4. 県では、市町村に対して設立推進を働きかけてきたが、今後も、取り組みを継続し、先進事例等も参考にしながら、推進を図る。
特別支援学校教育整備について

(4) 「特別支援学校教育整備について」
知的障害の特別支援学校に通学する生徒数が増加しているため、教室が不足し、指導、支援に支障が生じている。一方、特別支援学校がない鹿本・上益城地域に特別支援学校をつくることが、県立特別支援学校教育整備推進協議会の中で検討され、報告書に盛り込むことが決定している。ついては、次の5点を尋ねる。
1. 特別支援教育についてのあり方についての認識はどうか。
2. 報告書をいつまでにまとめ、教育委員会に提出されるのか。
3. 特別支援学校がない空白地域については、いつまでに方向づけをするのか。
4. 空白地域に特別支援学校を新設する場合、関係市町村と検討する協議会を立ち上げる必要があると思うがどうか。
5. 教職員の増員と専門性の向上が求められていると思うが、特別支援学校の教員の状況と、教職員の専門性を高めるための取り組みはどうか。
最後に、高等部を卒業した子供たちの8割は地域の施設等に通わざるを得ない。ついては
6. 卒業後の就職の対策はどうか。卒業生の8割が施設あるいは自宅で過ごして問題はないのか。

(教育長):
1. 子供たち一人一人の教育的ニーズが把握され、必要な支援を受けられることが重要と考えている。
2.3. 今年度内に報告を受け、来年度、整備計画を策定する予定である。
4. 今後、地域説明会等の意見を伺いながら、内容を検討している。
5. 必要となる教員数の確保に努めてまいる。また、障害の種別に応じた指導の充実に取り組んでいる。
6. 県内に2人のキャリアサポーターを配置し、就労の支援に力を入れている。さらに、卒業後も、関係機関と連携しながら、一人一人の状況に応じた支援の充実を図っている。
学校の耐震化について

(5)−1 公立小中学校の耐震化状況調査によると、全国的には公立学校の耐震化が進んでいる。しかし一方では、震度6強以上で倒壊の危険性が高い建物を含め、耐震性が不十分だと判断された建物は、全体の33%を占めており、今後も引き続き対策が必要である。そこで、本県の公立学校における耐震化状況と今後の見通しを尋ねる。」

(教育長):耐震率は、今年度末に61.2%、平成22年度末には71.8%に上がる見込み。県立学校については、平成24年度までに耐震化を完了したい。

(5)−2 私立学校の場合は、耐震化に対する設置者の負担が重く耐震化はおくれている。ついては次の2点を尋ねる。
1. 私立学校の耐震化は、どの程度進んでいるのか。
2. 現在、県としてはどのようなことを検討しているのか。
3. 私立学校にも財政的な支援をするよう、国に提案する考えはないのか。」

(総務部長):
1. 昨年同期に比べて3%程度改善したが、なお昨年度の全国平均を下回っている。
2. 平成20年度2月補正予算で、耐震診断経費に対する補助を実施。今後も、耐震化の推進を働きかける。
3. 国等の補助制度については、九州地方知事会を通じて国に要望したい。県独自の財政支援については、今後、検討してまいりたい。
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