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熊本県議会における:早田議員の『一般質問』
「稼げる」県について

(1)知事のトップセールスの取組みについて

(蒲島知事):私は、知事就任以来、本県の魅力を発信し、認知度や関心を高めるため、東京、大阪といった都市圏はもとより、韓国、香港など海外へも赴き、経済界・学会・政府関係者など、長年培った人的つながりも積極的に活用して、トップセールスを行って参りました。
 例えば、韓国に赴き、政府機関や交通事業者、旅行会社に加え政治学界のリーダーなども招いて、熊本の観光地や温泉の魅力をPRしました。その結果、先日韓国の政治学の若手教授などが、熊本で初めて政治セミナーを開催することにつなげることができました。
 また、東京や香港などの量販店の店頭や商談会などで、熊本の農林水産物のおいしさや安全性を積極的にアピールした結果、いくつかの 商談が成立し大変うれしく思っています。
 企業誘致においても、愛知県で初めて企業経営者へのトップセミナーを開催するなど、私が300社以上のトップの方々とお会いし、直接 お話しする中で本県の立地環境の良さをアピールできました。
  さらに、昨年11月からは宣伝部長に起用したスザンヌさんとともに、マスメディアを通して全国にPRしており、任命式だけでもその 効果は広告料に換算すると約2億7千万円にのぼります。また、新たに制作したホームページには、1ヶ月で18万を超えるアクセスを記録 するなど、熊本への注目が高まってきていると感じています。
 今後の取組みとしては、熊本の認知度を向上をねらって、東京ミッドタウンの「くまもとウィーク」でスザンヌさんと対談したり、九州新幹線 全線開業で身近な日帰り圏となる関西・中国地方で「くまもとブランド展」を開催します。また日本最大級の食のイベント「食博覧会・大阪」 や、東京で数万人のバイヤーを集めて開催される商談会でトップセールスを展開します。そして、安全・安心な「くまもと産」農産物や加工品 、球磨焼酎などを直接PRしたり、量販店などのトップにも積極的に面会し、一層の販路拡大を図りたいと考えております。
 また、企業誘致については、これまでの本県の企業の集積や今後の成長分野を考慮し、東京都や愛知県でのトップセミナーなどを通じ、本県 への誘致を強く訴えます。
 さらに、海外に対しても、台湾からの航空チャーター便や、中国からの大型クルーズ船の誘致のほか、中国ASEAN博覧会などにも赴き、 東アジアからの誘客に取り組みます。併せて、新たに輸出促進をシンガポールに働きかけるなど、稼げる県の実現を目指して参ります。

(2)組織体制の整備について

(蒲島知事):組織体制の整備についてですが、トップセールスをはじめ、稼げる県に向けた取組みを戦略的に展開していくためには、 現行組織体制の見直しが必要と考えています。
 そのため、くまもとブランドの確立と併せて、国内外との観光交流や経済交流、県産品のPRや販路拡大などを一元的かつ効果的に行う体制を新年度に整備します。

※関連記事・・・観光経済交流局を新設、くまもとブランド推進課等が設置(平成21年3月26日熊日新聞)

林業振興について

(1)林業振興における環境整備について

(農林水産部長):県内の林業就業者は、長期にわたり減少・高齢化の傾向にあり、新規就業者の定着率も6割程度と低いため、ここ10年で半減して おります。
 こうした中、最近は景気後退の影響から農林水産業への就業機運が高まりをみせ、この好機を生かし着実に林業就業者を確保する必要があります。
 そこで、林業就業に必修となるチェーンソー等の基礎的な安全衛生教育を、希望者の要望に応じて県内各地で実施し、円滑な就業促進に取り 組んで参ります。また、「緑の雇用担い手対策」による資格取得経費や住居手当の助成、財団法人熊本県林業従事者育成基金を活用した社会保険料の助成など 、新規就業者が安心して就業できるよう事業体の受け入れ体制の整備を支援することとしております。さらに、就業後の高性能林業機械の資格取得や、事業体で新規就業者の指導を担う中堅トレーナー養成などにより職場研修を支援し、定着率の 向上を図って参ります。
 このほか、事業体に対し、計画的な事業量の確保や適切な雇用管理を指導し、年間を通した雇用の安定を図るなど、林業就業における環境の 整備に努めて参ります。

(2)県産木材の利用促進について

(農林水産部長):県産木材の利用促進についてですが、木材利用の大半を占める住宅分野での需要拡大が不可欠であります。
 このため、県では、施主や工務店が求める、品質の優れた乾燥木材の安定供給に取り組むとともに、生産者の顔が見える家づくりを進めるなど、 住宅への県産木材利用を推進しております。
 また、新たな取組みとして、民間の認証機関が、県産木材の二酸化炭素固定量等を認証し、環境資材としての木材の付加価値を高めるとともに、認証木材を使用した地域工務店等による 家づくりを支援して参ります。
 さらに、住宅の新築やリフォームをされる方々に、認証木材を提供し、県産木材の良さを実感していただくとともに、その住宅を活用した住宅 見学会等を実施し、環境保全に貢献する木材の良さを広く普及するなど、住宅への利用促進に取り組んで参ります。
 このほか、県産材需要拡大県民運動の一環として、公共施設等の木造化をはじめ、木製の机・椅子導入の助成や木の良さ等を学ぶ木育事業を 進めるなど、今後とも、積極的に県産木材の利用を促進して参ります。
野生鳥獣対策について

(1)農作物の被害状況、傾向について

(農林水産部長):鳥獣による農作物の被害は、県内のほぼ全域に見られ、中でもイノシシ、猿の被害は、中産間地域を中心に発生しています。
 また、平成19年度の被害は、水稲、果樹、野菜など多岐にわたり、被害面積で約3千7百ヘクタール、被害量で約4千6百トン、被害金額で 約4億8千万円となっております。さらに、被害の傾向は、増減を繰り返しながらも増加傾向にあります。中でも、イノシシによる被害が増加しており、被害額全体の約6割を 占めるまでになっております。

(2)鳥獣被害の現状認識、具体的対策について

(農林水産部長):現状認識及び具体的対策でありますが、鳥獣被害は、丹精込めた農作物が収穫間際に大きな被害を受けるため、 生産意欲の減退や耕作放棄地の増加に繋がり、特に、中産間地域の農業を維持していくうえで、極めて深刻な問題と捉えております。
 県では、これまで研修会の開催や国の事業による電気牧柵等の導入、及び県単独事業で被害防止対策の実証試験を行ってきたところです。昨年2月には、「鳥獣被害防止特措法」が制定され、被害防止計画を作成した市町村においては、有害鳥獣捕獲の権限委譲や、国の交付金事業が 活用できることにより、生育調査等のソフト事業から防護柵設置等のハード事業まで実施することが可能となりました。このため、本県においては、被害情報のある市町村に対して、被害防止計画を策定するよう強く働きかけてきたところです。現在17市町村が計画を策定し、既に8市町村が国の交付金を活用し、生育調査や箱ワナ等の設置に取り組まれております。また高森町では、 隣接する竹田市や高千穂町と広域的に連携した取り組みも行われています。さらに、県としましては、市町村の取り組みが、実効あるものとなるよう、21年度までの3年間で約百名の鳥獣害防止対策指導員の養成を行っている ところです。
 今後は、これらの指導員を中心に本年度作成した「鳥獣害対策マニュアル」を活用することにより、防護柵の設置や捕獲に加え、生息場所となる 藪の刈り払いやエサとなる作物残さの除去など、地域ぐるみでの取り組みが進むよう、市町村や関係機関と十分連携して取り組んで参りたいと考えています。

(3)短期間の集中捕獲について」 

(環境生活部長):イノシシの捕獲許可については、現在、すべての市町村に権限委譲しているところですが、県が昨年10月に策定した、 「特定鳥獣保護管理計画」においては、被害の拡大に対応し、捕獲を推進するための規制緩和措置を盛り込みました。
 その一点目は11月15日から2月15日までの狩猟期間を、3月15日まで1ヶ月間延長すること、二点目は休猟区での狩猟をイノシシに 限って可能とすること、三点目はくくりワナの直径制限を解除することなど、これらの措置で捕獲数を増やし被害の軽減を図るものです。
 この計画は施工してまだ4ヶ月程度ですが、今後、捕獲数と被害の状況を把握・分析しながら、計画が達成できるよう市町村及び猟友会等との 連携を強化して参ります。
 また、短期間に集中した有効な捕獲の取組みの一つとしては、県北地域に隣接する福岡県や大分県及び関係市町村との合同による一斉捕獲を 実施しております。今年度も秋と春に捕獲強化期間を設け、特に一斉捕獲として秋に3回、春に1回行うこととしており、来年度も引き続き、 隣接県や市町村及び猟友会等と、特措法の支援措置を生かしながら、より効果的な捕獲によって被害が減少するよう、取り組んで参ります。

(4)山鹿地域におけるシカ捕獲対策について」  

(環境生活部長):山鹿地域におけるシカの捕獲対策についてですが、本県のシカ対策は、シカが著しく増加し、甚大な森林被害等を 受けている地域を対象に、特定鳥獣保護管理計画を策定し、適正な生育頭数まで管理誘導する捕獲を実施していますが、山鹿地域は、被害の状況等 からこの対象には含まれておりません。
 現在、山鹿地域におけるシカ捕獲については、狩猟期間中の捕獲と、狩猟期間以外に有害鳥獣捕獲の許可を受ける方法がありますが、さらに特措法で、 市町村が被害防止計画を作成して県から権限委譲を受け、市町村独自で捕獲を促進することも可能です。
 県としては、今後も、このような制度の活用を推進するとともに、山鹿地域のシカの生育状況の調査や被害の発生情報を収集し、その増大が懸念 されるようであれば、「特定鳥獣保護管理計画」の見直しの必要性なども視野に入れながら取り組んで参ります。
熊本の水「夢戦略」事業について

熊本の水「夢戦略」事業について

(環境生活部長):
熊本の水「夢戦略」事業についての質問でございますが、この事業は、質量ともに優れた本県の地下水ブランドを国内外に 強くアピールし、熊本の地域イメージを向上させ、観光振興や企業誘致の際のセールスポイントとして活用するとともに、熊本の生産品に、より一層の 付加価値や魅力をつけるなど、地下水資源の多面的な活用の推進を目的としております。
 事業の推進に当たっては、まず県内には千箇所程度あるとされる湧水源について、基礎的な調査を行います。近年、過疎化や高齢化等の影響もあって、 保全活動等が停滞しているものや、水量の減少や水質の悪化等も懸念されている湧水源もあることから、そうした実態を改めて把握するため、市町村等 と連携した調査を行うこととしています。
 その上で、優れた保全活動、湧水により育まれた農産品のブランド化、活性化した地域づくりといったモデル的な成功事例を選定し、新たに 「平成の熊本湧水百選(仮称)」として、熊本の湧水のすばらしさを全国に発信して参りたいと考えております。
 次に、湧水源対策アドバイザー派遣事業については、地域の生活を支える湧水源が、更に付加価値を高めれば様々な活用の可能性を秘めた貴重な資源 であるということを、地域住民自身が理解していただくきっかけづくりや、活用方策等の検討の場に専門家を派遣する事業です。
 また、水環境保全活動リーダー養成研修事業ですが、NPO法人や住民団体等の保全活動を更に活性化するため、水環境の現状や効果的な保全活動等に 関する研修を実施することとしています。
 さらには、今後の地下水保全のための新たな取組み、ウォータービジネスやウォーターツーリズムの可能性の検討といった戦略的な方策についても、 有識者による「水の戦略会議」を設置し、検討を始めます。
 県としては、世界的に水資源の枯渇が進む中で、地下水に大きく依存する本県にとっても、適切な保全対策に継続した取組みが必要と考えており、 こうした事業を通じて県民の皆様と認識を共有しながら、熊本の宝でもある地下水の有効かつ持続的な活用を目指して参りたいと考えております。
県立高校入試制度について

県立高校入試制度(前期・後期選抜入試)について

(教育長):学習指導要領に示す目標に準拠した評価、いわゆる絶対評価は、目標に照らして個々の生徒の学習の実現状況を、評価規準に基づいて 判断するものであり、文部科学省の指導に基づき、本県のみならず全国的に絶対評価を用いた指導及び評価が行われています。
 このようなことから、中学校では絶対評価をより客観性・信頼性のあるものにするために、管理職、教務主任、研究主任等の研修会をはじめ、校内研修の 充実、他校との情報交換、また県内共通の評価問題「ゆうチャレンジ」や国の学力調査を積極的に活用し、より精度の高いものとなるよう不断の見直しを図っています。
 高校入試における絶対評価の取り扱いについては、学力検査を行う教科について、教科の得点による補正を取り入れるなどの改善措置を講じてきました。 また、小規模校を除く県内中学校の成績一覧表及び教育事務所ごとの集計結果をホームページで公表し、透明性を高めるよう努めています。
 さらに、平成17年度から始まった現行の入試制度については、高校の特色化や受験機会の複数化を進めるとともに、受験生の多様な能力。適正や意欲・関心 を評価できる制度となるよう、その年度の入試が終了した段階で、中学校の校長会等から意見を聴取し、受験者の立場に立った改善を図ってきたところです。
 しかしながら、現行の入試制度について様々な意見があるな中、高校入試は中学卒業者の将来に大きな影響を与えるものであることから、現行入試制度5年目となる 平成21年度において、中学校や県立高校、各教育事務所等に対するアンケート調査を実施し、これまでの成果と課題についての検証を進め、今後の検討につなげて 参りたいと考えています。
関連記事:公立高入試「前期選抜」を検証(6/10熊日朝刊紙面)
アスベスト対策について

(1)条例制定及び危険性の周知など今後の取組みについて

(環境生活部長):アスベスト飛散防止に関する条例を制定することについてですが、まず飛散性の高い拭きつけアスベストやアスベストを含有する 断熱材等を含む建築物の解体工事は、大気汚染防止法で事前届出の対象とされ、工事に当たっては、除去現場の隔離、集じん機の設置など、飛散防止の作業規準が 定められています。しかし、アスベストを含むスレート版などの飛散しにくい成形板の解体工事については、大気汚染防止法の届出の対象となっておりません。 環境省では、「同法の届出等の対象として含めないことが適当」としておりますが、平成19年6月に成形板を含む建築物の解体工事については、散水等の措置を とるようにマニュアルが作成され、現在、これによって指導が行われています。
 このように飛散しにくく、全国で広く使用されている成形板を規制することにつきましては、本来、全国的に対応されるべき性格のものであり、国の法令によって 定められるべきものと考えています。
 したがって、今後のアスベストによる大気汚染防止対策については、解体工事の実態や飛散状況等の調査を行い、学識経験者等の意見を聞きながら検証するとともに、 九州各県とも協議し、必要となれば、知事会から国に要望するなどの対応をとって参りたいと考えております。
 また、アスベストの危険性等の周知につきましては、ホームページへの掲載をはじめとした県の広報媒体の活用や解体業者向けの講習会の開催などを行うとともに、 県民や事業者に対してアスベストに関する相談窓口や処理対策等についての普及啓発に更に努めて参ります。

(2)国の通知に基づく追加調査について

(環境生活部長):平成20年2月の国からの通知に関する調査ですが、これまで国内の建材等で使用されていないとされてきたトレモライト等3種類のアスベスト について、分析調査の徹底を図るために通知されたものです。
 県では、この通知を受け、県有施設については、平成18年までの調査でアスベスト含有が確認されなかった167施設346の検体を再分析しましたが、トレモライト 等は検出されませんでした。
 また、県有施設以外の公的な施設は、所管課において、現在、一部調査中の施設もありますが、現時点でトレモライト等を検出したという報告はありません。

(3)ひる石等を使用している県有施設の状況及び対策について

(環境生活部長):ひる石等についてでありますが、県有の1,341施設のうち8施設においてひる石等が吹き付け材として使用されていることを確認しております。
 まず、3施設については、除去又は囲い込みの措置を講じております。残りの5施設は、県営住宅3団地、高校1施設、行政機関1施設であり、それぞれの所管課が行っている 半年ごとの空気中アスベスト濃度の検査結果では、測定可能な下限値未満となっています。現状は、安定しており、飛散の恐れが無い状態となっていますが、今後も さらに注意深く監視を継続していくこととしております。

(4)住宅・建築物安全ストック形成事業への対応について

(土木部長):住宅・建築物安全ストック形成事業は、現行のアスベスト改修事業と耐震改修促進事業が整理統合されたもので、このうち、アスベスト対策については、 吹き付け建材に係るアスベストの含有調査及び除去等に対して、国、県及び市町村が費用の全部または一部を補助することにより、アスベスト改修を推進しようとするものです。
 県としては、建築物の所有者等に対して当該事業の周知を図るとともに、アスベスト改修を実施する所有者等に対し、引き続き、市町村と連携して改修費用の補助を行って参ります。 また改修費用の補助を行っていない市町村に対しては、事業への取組みを促して参ります。
◆早田順一 事務所◆
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