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熊本県議会における:自由民主党:早田議員の『一般質問』
熊本でも過去に大きな地震は何度も起きている。その教訓を正しく伝え、万が一に備えていたら、被害はもっと小さく抑えられたのではないか。釜石市では「津波てんでんこ」を標語に避難訓練していたところ、大震災の際、登校していた児童・生徒は全員無事に避難できた。この事例が示すように、教訓を語り伝えていくことは意義深いことである。熊本地震から何を学び、何を教訓として伝えていくべきで、そのためにどのような取り組みが必要とお考えか、知事に尋ねる。
(知事):
防災拠点となる施設が被災し、特に庁舎について、早急な耐震性の強化、防災拠点としての整備が必要と感じた。また、幹線道路や鉄道が寸断され、負傷者や物資の輸送が困難を極めたことから、多重性を備えた交通体系を確立することの重要性を認識した。さらに、公助が機能するまでの間、自助や共助が重要であると実感した。他にも多くの課題はあるが、状況に応じて判断し行動する「対応力」の重要性を痛感した。今回の災害対応を明らかにし、後世に伝えるため、写真や映像、資料を収集・保存する取り組みを通して、貴重な教訓を本県のみならず、国民全体で共有できるよう伝え、災害に生かしていく。
  • (1)住宅耐震化に対する県の支援
  • (2)非構造部材の耐震化
国の基本方針では住宅耐震化率を平成27年度までに90%とする目標が設定されていたが、本県は、平成25年10月時点で76%と遅れている。補助制度を創設していない市町村が多く、今回大きな被害を受けた益城町、西原村、南阿蘇村は制度がなかった。県は、市町村への補助を実施しておらず、耐震化が遅れている原因の一つと言えるのではないか。1点目、早急に補助を実施するなど市町村への支援が必要と思うが、その考えはないのか。2点目、熊本地震では、映画館や市民ホールなど非構造部材である天井の落下で使用できなくなった施設が多数に及んだ。建物自体の耐震化に加え、建築基準法でいう特定天井の耐震化を進めることが重要である。多くの人が利用する施設の特定天井の耐震化について、どのように取り組んでいくのか。2点を土木部長に尋ねる。
(土木部長):
まず、県の支援については、くまもと復旧・復興有識者会議から「耐震診断や耐震補強等に対する公的支援策を強化すること」との提言があり、県民の関心も非常に高いことから、補助事業創設を含めた住宅耐震化の促進策について検討を進める。次に、特定天井の耐震化については、定期報告等の情報を基に既存不適格の特定天井がある施設の管理者等に対し、啓発・情報提供や立入調査による指導等を行ってまいる。
  • (1)地域企業の再生における創造的復興
  • (2)人手不足対策及び学生の県外流出対策
  • (3)震災後の企業誘致対策
今後、熊本の産業経済面での復興を加速化するには、中小企業等の再生が急務である。1点目、震災後の地域企業の再生のため、どのように取り組んでいくのか。また、創造的復興を実現するため、どのような政策が考えられているのか。2点目、熊本市の桜町再開発で職人が不足すると予想されていたところ、地震による復旧・復興工事でますます人手不足が懸念される。本県の人手不足対策及び学生の県外流出防止対策について尋ねる。3点目、熊本の強みであった災害リスクが少ないとの謳い文句が言えない状況で、どのようなアピールを行いながら企業誘致を進めていくのか。3点を商工観光労働部長に尋ねる。
(商工観光労働部長):
まず、創造的復興については、グループ補助金等を活用して早期復旧を図るとともに、単にハードを元に戻すだけでなく、地域経済をけん引するリーディング企業の育成や販路拡大、生産性向上等の経営力強化に引き続き取り組んでまいる。次に、人手不足については、復興需要等に伴う雇用情勢の動きに注視し、人材流出を防ぐため、昨年度から始めた「ブライト企業」の取り組みを強化し、県内企業の魅力を発信していく。今年度から春のインターンシップや企業見学を新たに展開するととともに、工業高校のしごとコーディネータとの連携を深める。さらに、熊本県UIJターン就職支援センターを来年1月に設置することとしている。最後に、地震によるマイナスイメージを払拭するため、東京、名古屋でトップセミナーを実施し、アジアに近い地理的優位性、半導体・自動車関連産業の集積、優秀な人材といった優れた立地環境をPRする。また、地震後、サプライチェーン堅持のため昼夜を問わず対応した地場企業の存在、地震への対応力についてもPRし、今回の地震をプラスに転じるような積極的な誘致活動を展開してまいる。
  • (1)観光立県推進計画の見直し
  • (2)九州連携による海外からの誘客の促進
  • (3)おもてなし力の強化
熊本城、阿蘇が被災し、道路が寸断されるなど熊本観光を取り巻く環境が大きく変化した。1点目、観光立県推進計画を根底から見直す必要があり、そのために、広く意見を聴き、新たな考え方を取り入れるべきと考えるが、どのように計画を策定されるのか。2点目、地震により4月から6月までの外国人観光客は昨年度から6割も落ち込んだ。アジアをターゲットとした誘客促進には、まだまだ知名度が低い熊本県単独では不利であり、オール九州又は各県と連携して取り組む必要があると思う。本県の取組状況と今後の対策について尋ねる。3点目、外国人観光客の受入体制の強化が必要になってくる。どのような対策を考えているか、3点を商工観光労働部長に尋ねる。

(商工観光労働部長):
まず、計画については、阿蘇や熊本城が甚大な被害を受けたことを踏まえ、県内各地の観光資源に光を当てることで立て直しを図る。食の魅力の活用など国内外の有識者の意見や復旧状況を踏まえ、見直していく。次に、九州連携については、地震後、九州観光推進機構と協働で海外へ向け情報発信を行い、旅行会社等の招請にも取り組んだ。豊かな食文化、歴史的資源などを組み合わせ、九州の広域的観光周遊を促進していく。また、アジアで人気のくまモンを活用し、誘客に積極的に取り組む。最後に、おもてなし力の強化については、昨年度から「おもてなし向上プロジェクト」を展開し、飲食業など幅広い分野で異文化理解等のセミナーを実施している。国際スポーツイヤーとなる平成31年度を目標に、外国人観光客の満足度向上を図っていく。
本県の中山間地域は、面積で7割、農家数で4割を占め、本県農業を支える重要な地域であるが、過疎化が進み、所得額は平坦地域の6割に満たない状況である。今後、中山間地域の所得を確保するため、地域の特性に応じたきめ細かな対策が必要と考えるが、どのような対策に取り組んでいくのか。さらに、所得に結びつけるには市町村、JA等の関係機関と連携しながら、総合的なサポート体制が必要である。体制の構築にどのように取り組んでいくのか、農林水産部長に尋ねる。
(農林水産部長):
小規模な農地でも耕作条件の改善ができるよう支援を強化し、併せて、小面積でも収益性の高い作物の導入、必要な施設整備の支援、直売所や流通ルートの確立、6次産業化など付加価値を高める取り組みを強化して収入の柱づくりを進めている。広域本部と振興局を中心に、市町村と連携して、地域の農業ビジョンづくりとその実現を支援していく。その際、JAはもとより、各種農業関係団体や地域づくりグループまで広く巻き込み、全力で取り組んでいく。
がんは我が国の死因の第1位だが、検診受診率は諸外国に比べ低く、目標の50%に達していない。文部科学省では平成24年度からがん教育のあり方を含めた課題についてモデル事業を実施し、検証してきた。その結果を踏まえ、予防や患者に対する理解を深める教育を進めていく必要がある。がん教育のあり方についてどのように認識し、今後どのように進めていくのか、教育長に尋ねる。
(教育長):
がん教育は、予防、早期発見等の重要性を理解し健康診断を受けること、自らの健康に関心を持つ姿勢を育むことを目指している。今年度は、研究推進校で指導方法の開発に取り組んでいる。今後、教職員に対し、がん教育の意義や学習内容を周知する研修会を開催し、来年度以降、県内全校で展開できるよう取り組んでいく。
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